♯122 月と星に隠された秘密
(オリジナル エリカ)

 今日は、某電気店の売り場片隅に設置された、小さなイベントブースを使って公開撮影会。
 ブースは月と星のオブジェで綺麗に飾られていたから、ステキな衣装を期待してたんだけど……控え室のクローゼットには何も準備されていなかった。
 ニヤニヤ笑うスタッフに囲まれて服を脱がされ、全裸になった私に手渡されたのは、月の形と星の形をした2枚の半透明なアクリル板だけ。
 そのまま強引に背中を押され、たくさんのファンが待つブースに登場させられる。
 アクリル板で女の子の秘密の場所を必死に隠しながら、私は中央へと進むしかなかった。

「きょ…今日は撮影会に来てくれてありがとう!いつも応援して下さってる皆さんに感謝の気持ちを込めて、ちょっぴりエッチで大胆なコスチュームだよ い、いっぱい撮っていってね!」
「おおぉぉ……!」
 客席からどよめきの声が上がる中、フラッシュの光が飛び交い、パシャパシャとシャッターが切られる。

 半透明のアクリル板からは、私の身体がうっすらと透けて見えてしまっている。
 湾曲した月では乳首を隠すのが精一杯で、胸の膨らみはほとんど露出していた。
 小さな星は股間を隠すのにギリギリの大きさで、細い糸で吊り下げられてユラユラと不安定に揺れていた。

 挨拶は何とか最後まで言えたけど、恥ずかしさのあまり脚がガクガク震えて、ポーズを取ることは全然できなかった……。

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