♯16 「来訪者」 (“駄文同盟.com”出展作品)
今度の呼び出しは、辺境の山奥からのようです。
何日かかることになるか分かりませんが、行くしかありません。
大きな鞄にいっぱいの荷物を詰め込み、私は出発しました。
そうしてたどり着いたのは、森の中にある小さな小さな遊園地でした。
中をのぞいて見ると、人の気配が全くありません。
入り口には管理人と思わしき人がいました。
けど、暖かな陽の光を浴びて、気持ちよさそうに眠っていました。
起こすのも忍びなかったので、そっとしておくことにしました。
「勝手に入っていいものかしら?」
私はほんの少し考えをめぐらした後、意を決して、中に足を踏み入れたのでした。
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