おれの部屋

 俺は木村孝之。マンションで気ままに一人暮らしをしながら、大学に通っている。
 趣味とかも特に無く、部活にもサークルにも所属していない。
 今日は土曜日。朝から一日中、流行のRPGでもやってヒマをつぶそうと思っていたのだが…

 ピンポーン

 昼を過ぎた頃、玄関のチャイムが鳴った。
 この時間帯に来るのは、訪問販売とかが多く、簡単にドアを開けるわけにはいかない。
 そっとドアに近づいて覗き窓から外を見ると、どうやら宅配便の業者のようだ。
 何かを送られる心当たりはまったくないが、応じない訳にもいかない。
「は〜い」
 俺は気だるく返事をして、ドアを開けた。

前のページへ 次のページへ
本を閉じる