上海旅行記1―豫園編― 04.3.13

1 はじめに

 上海出張も3回目。そろそろ中国にも慣れてきたかな〜とナメてきはじめるお年頃(意味不明)である。と同時に、仕事でのストレスが増大してきており、休日を使って、うまくストレスを発散したいな〜なんて思い始めた。
 そこで、今回は、仕事のストレス発散と、上海見聞を深めるため、休日に一人でどこかに行こうと決めた。なんで「一人」なのかと言うと……休日まであんなクサレ上司どもと一緒に行動したくなかったからである(笑)。
 さて、行くと決めたはいいが。どこに行くかが問題だ。とりあえず名古屋空港で上海のガイドブックを買い込み(←遅いっちゅーの)、飛行機の待ち時間に空港の喫茶店でペラペラめくって考えたところ…「豫園」(よえん。中国語ではユーユエン)…が、一番の候補として上がった。

 豫園は、四川省の役人の潘 允端(はん いんたん)が1959年に着工し、1577年に完成させた庭園で、当時は5万m2もの広さがあったが、戦争とかで、ほとんど破壊されてしまっている。1956年に修復が始まり、1961年から一般公開されている……そうだ(ガイドブックより)。

 豫園の周りには「豫園市場」と呼ばれる市場があり、みやげもの屋や食べ物屋がいっぱいあるらしい。「面白そうじゃん!」ということで、3/13(土)の朝〜夕方までを使って、一人で乗り込んで……そして生きて帰ってきた。以下は、そのときの様子を写真とともにい〜かげん、かつテキトーに記したものである。

2 目的

・豫園(庭園内)に乗り込むこと。
・市場にてショーロンポーを食すること。
・あやしいみやげものを買うこと。

上の三つを目的として出発。どうなったかは、読んでからのお楽しみ〜。

3 出発前

 金曜日の夜は、小姐(シャオチェ おねーちゃん)のいるカラオケで歌い、ママさんにさんざんウイスキーを飲まされて、ホテルに戻ってきてソッコーでトイレで吐き、そのままベッドにばたんきゅ〜。出発前日から暗雲立ち込める展開である。
 翌朝、7時に起きる予定だったはずが、起きたのは9時。シャワーを浴び、さぁ出発…となった時にケータイのバッテリーがほとんどなくなっているのに気づいた。
 非常時の連絡に、ケータイは必須だ。仕方ないので30分だけ充電することにして…その間にゲームボーイアドバンスSPでワンゲーム。
 結局、出発は10時半となり、のっけから予定を押すハメになってしまった。

4 ホテル〜豫園市場入り口

 ホテル〜豫園市場入り口までは、地下鉄とタクシーを使って行くつもりだった。地下鉄は何回か乗ったことがあったため、豫園の最寄の駅までは難なく到着(混んでて疲れたけど……)。しかし、タクシーに乗るのが一苦労、イヤ、別にタクシーが見当たらなかったわけではない。それどころかいっぱい走っているのだ。走っているから捕まえられなかったという話だ。
 20分かけて何とかタクシーを捕まえ、乗り込んでドアを閉め(中国のタクシーは自分でドアを閉める)「ユーユエン!」と告げると運転手はうなずいて車を発進させた。迷ったりしないだろうか?ぼったくられたりしないだろうか?(中国では珍しくない)という心配をよそに、タクシーは無事豫園市場入り口に到着。
 運賃は初乗りの10元ナリ。
 降りてすぐに一枚パシャッ!うお〜、着いたぞ〜!!!(感無量)

5 豫園市場入り口〜豫園(庭園)


 とにかく、豫園をめざして歩き始めた。しかし……どこにあるか分からん!そしてここはどこやねん!てわけで、いい感じで迷ってしまった。
 しかし、まもなく白い壁と「豫園」と書かれた門が…到着か!?
 ……しかし、門は思い切り閉まっていた。


 よく考えてみれば、有名な庭園の門がこんなに質素な訳はない。これは裏門に違いない。
 でも、取り合えず庭園の外郭は見つかった。ぐるっと回っていけば、どこかに入り口があるはずだ……が。
 なぜか、全然関係のないお寺に入ってしまった!

 
 せっかく迷い込んだなら見て行くべきということで、入場料の5元を支払い、ちゃっかりお堂の中まで見てきた。
 お寺から出てきて、お腹が減ったので、そこらの屋台で何やら分からない肉の串焼きを買って食べる。


 か、からひ〜〜〜〜〜〜〜!!!
 唐辛子がたっぷりまぶしてあった。おいしかったのだが、食後10分間口の中がひりひりするハメに……。

 その後も、豫園の入り口を探してウロウロウロウロ……。
 ときには、裏路地を行くことも。

 
 中国は、かように、表と裏の差が激しい。きらびやかな通りも、一歩奥に入るとこんなもんである。
 そんなこんなで、12時過ぎに、よ〜〜〜〜やく豫園に到着したのであった。

6 豫園(庭園内)

 到着して浮かれていたので、入り口の写真を取り忘れる(スミマセン……)
 大きな池にかかったジグザグの橋の向こうに、入り口があるって感じでした。
 いろんな所でボーっとたたずみながら、庭園内を見て回る。

 
 
 
 外の喧騒に気圧されないたたずまいは、見事としか言いようがなかった。
 中には日本人もちらほらいて、日本語でしゃべってるからちょっと興ざめ。
 さて、これで1つ目の目的は達成できた。

 次はショーロンポーじゃああ!!

7 レストラン「緑波廊」

 ショーロンポーのおいしいレストラン……を知ってるはずはないので、ここはガイドブックのお世話になる。なんと、豫園の入り口のすぐそばにあるではないか。「緑波廊」という、いかにも高級そうなレストランに乗り込む。5分だけ待たされて、席に案内された。大きなテーブルで、相席だった。


 テーブルについてすぐに、お茶が出された。大きな急須になみなみと緑茶(?)が入っていた。お茶葉も大量にぶちこんであり、最後の方は苦くて仕方なかった。左上の黄色い物体は、食べれるとは思われるが、固くてまったく歯が立たなかった。


 メニューを開いて、どれがショーロンポーだか分からず固まっていると、店員さんが、メニューの一点を指差して「ショーロンポー」と言ったので、それを頼んだ。出てきたのがコレだ!!!上に載ってるのは、蟹の肉だと思う。中は肉汁たっぷりで、ものすごく美味しかった。忘れてはいけないのが、左上に見える黒酢。これが味をすごく引き立てるのだ!!


 調子に乗って「そういやぁ、中国でラーメン食べたことないなぁ」と、思いつき、注文した。「野菜のナントカ面」である。(中国語では、「麺」は「面」と書く)見よ!この巨大な器を!さぁ、声を大にしてツッコもうではないか!

「こんなに食えるか!!!!」

ショーロンポーをはじめとするシャオジーと違って、「一つ」と頼んでも3〜4人前来るのである。

 面が来た瞬間、相席していた人たちは大爆笑。狙ってやったこととはいえ、あそこまで笑われるとは思っていなくて、かなり恥ずかしい思いをしてしまった。さすがのフードファイターもこれには脱帽である。ちなみに味はめちゃくちゃ薄味で、面はコシがまったくなくってフニャフニャだった。個人的には、汁だけすすったほうが美味しいと思う。

8 豫園市場

 次は、第3の目的、あやしげなお土産を探して市場をふらふら、しかし、土産屋自体がすでにあやしいのだった……。


 巨大な急須からお茶がどぼどぼ。無限に流れ落ちている……イヤ、水なんだけどね……お茶の葉を売っている店の前にて。すごく分かりやすいアピールではある。

 
 店の前に置いてある、謎の動物像は、子供たちの格好の遊具に……。


 結局、中国らしい物を…ということで、茶器のセット(たぶん…)を買った。
店頭価格280元だったのを、「150元でいいよ」と店員が言ってきて、「もっと下げて〜」と120元までまけさせた。こういう店では、決して店頭価格で買わないように……。


 ということで、3つの目的全て達成!!充足感いっぱいで、帰路についたのだった。
 地下鉄の駅までは歩き、そこからは地下鉄で帰ってきた。
慣れてしまえば、余裕しゃくしゃくである。帰りも、地下鉄の電車は混み混み。休日はこんなもんなのかなぁ。

9 おわりに

 という感じで、豫園はとても楽しい所でした。出発前は、二人の上司から、「大丈夫か!?」「何かあったらすぐ電話するように」とおどされていたのだが、正直言って、危険な雰囲気はほとんどなかった。個人的には、人民広場やバンドの方があやしいような気がする。
豫園はとても気に入ったのだが、残念なのは都会の中にあるということ。いつの日か、田舎にある庭園に行ってみたいなぁ……。

 お読み下さり、ありがとうございました。
 一人旅は結構こわいですけども、ツアーとかと違って好きな所に行けて良かったです。

 それでは最後に「おまけ」をお楽しみください。


 中国の子供たち。
 日本と比べて素朴な感じがしました。
 ゲーム機が普及してないせいか、外で遊んでいるのもよく見かけました。
 写真は、旅行の帰りに撮ったものです。


 豫園を歩いていたときに、ふらっと立ち寄った本屋に売っていました。
 中国版『東方妖々夢』です。
 日本のPCゲームも色々置いてありましが……オタクっぽいのばっか(ラングリッサーミレニアムとか)。
 中国では、ゲームハードとしては、PCがメインなのでしょうか?

 しかしまあ……中国らしい、なんとも胡散臭げなパッケージですねぇ。

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